ライターの仕事をし始めて
日々とても感じていることがある。

昔、新卒の頃、4年ほど物流系の会社で
貿易事務の仕事をしていた。

貿易事務には輸入と輸出の
2パターンあり、
(厳密にいえば輸入・輸出・三国間の
3パターンだが)
私が担当していたのは輸出。

商社さん・メーカーさんなど
担当顧客をつけてもらい、
クライアントや港の現場担当者との
スケジュールのやりとりから
通関書類・船積書類の作成 、
船会社へのbooking、
海上保険など必要書類の手配、
船会社に足を運んで
船荷証券のピックアップなど、
さまざまな業務をこなした。

さらに、なぜか一派遣社員の身でありながら
船会社との海上運賃の交渉まで
おこなっていた。

仕向地は1カ所ではなく、
ヨーロッパもあればアメリカもあれば
東南アジア・中国・韓国などさまざま。

それぞれの仕向地により
必要な書類も違う。
さらに、船積のスケジュールも
みんなバラバラ。
 
それらをすべて把握した上で、
常時、手元に10件ほどの進行中の案件を
かかえながら
ひと月あたり30〜50件ほどの船積案件を
さばいていた。

途中、担当顧客が交代になったり
取引先へ出向したり駐在になったりしながらも
ずっと同じ業務に携わっていたため、
この4年で進捗管理能力が
かなり身についた。
 
さらに、貿易の仕事は
タイトなスケジュールの案件が
急に入ってくることもあるので、
それにそなえて
常に予定より前倒しに仕事を進めていた。

その結果、社内外から
「仕事が早くて正確」との評価を
いただいたりした。


ライターの仕事も、
クライアントもジャンルも
内容も異なる案件を常に複数かかえて、
それらの納期をすべて把握しながら
スケジューリングして進めていく仕事。

当然、納期がタイトな案件も出てくるが、
今も前倒しできるものは予定より前めに
案件を片付けるようにしているので、
タイトな案件もなんとか対応できる。
(どうしても無理な場合は
お断りせざるを得ないが)

こう見ると、どちらも
進捗管理能力が問われるという点で、
ライターと貿易事務って
全く違う仕事のように見えて
実はけっこう似ていることに気がつく。

4年かけて培った進捗管理能力や
心がけが今、とても役に立っているので
社会人になって最初に
貿易の仕事に出会えたことは
非常に良かったと思う。

まだ20代半ばそこそこだった私に
いろいろな経験をさせてくれた
会社にも感謝している。